[管理作業について ]
水やりについて / 雑草と除草作業 / 病虫害と対処法 / 摘心・切り戻し作業 / その他の手入れ
鉢やプランターなどコンテナと呼ばれる容器での栽培では、水管理作業が重要になります。「水やり3年」「・・・10年」「・・・一生」など、重要性やコツをつかむまでの経験を色々表現さてれるように、簡単のようで様々な条件が組み合わさり、奥深く植物栽培では大切な作業となります。
ただし、庭での露地栽培では土壌の水分が適度な範囲に保たれるので、水保ちの悪い砂質土や植えつけ直後以外には必要性が少ないばかりか、無駄な水やりは株を弱らせたり雑草を繁茂させる結果になることも多いので注意しましょう。
参考 → 資材・用具などの基礎知識 ~ 水やり用具
▼ 水やりの基本 ▼ 土や鉢の質による違い ▼ 植物の大きさなどによる違い ▼ 季節や天候による違い ▼ 場所や時間による違い ▼ 留守中の給水方法
最初に、初心者ばかりでなく多くの人が犯しやすい注意点として、水のやり過ぎがあり、こまめに水をやっていると、いかにも管理ができているつもりの自己満足に陥りやすいので、植物の身になって正しい知識を身につけてから、早くコツをつかみましょう。
水やりの基本は表面の土が乾いたらたっぷり与えることで、この基本をもとに植物の種類や栽培条件にあわせて調整することになり、表土が乾かない前に水を与え続けると、常に鉢土が過湿になった状態となり、空気の通りが悪く不要な細菌が繁殖し、根腐れを起こす危険性が高くなり、株が衰弱したり枯死します。
適度に土が乾くことにより、植物は水を求めて根を伸ばすので、新しい根の生育促進になり、ペチュニアやトマトなどのナス科植物のように、多少しおれる程度まで水やりを控えた方が生育がよくなる場合もあります。
また、一度にたっぷり水を与えることで、土の中の空気が押し出され、しみこむ水の後を追うように、新鮮な空気が土の中に行き渡り、空気の交換も促進されますが、与え過ぎると植物に必要な土の中の栄養分も流亡してしまいます。
与える場合は、株元に向けて水を与え、病気が発生しやすくなるので葉や花にかからないようにしますが、たまに汚れや乾燥を好むハダニを落とす目的、多湿を好む植物では、頭から水を掛けます。
与える水の温度も生育に影響を与えるので、水道などからの冷たい水を直接与えず、一度汲み置きをして気温になじませてから、水やりをします。
水やりをするに当っては、土の質や鉢の材質などによって乾き方が違うので、それを十分考慮して水を与えなければなりません。
一般に「軽い土」と呼ばれる排水性のよい用土は、水保ちに劣る場合いも多いので、土が過乾燥にならないように注意し水やりの回数を増やし、「重い土」と呼ばれる水保ちのよい用土は、過湿にならないように水やり回数が減ります。また、赤玉土の単用などの特に通気性のよい用土には、水を勢いよく与えても水を吸収する前に流れ出てしまうので、ゆっくり水やりします。
鉢などの容器の素材では、素焼き鉢や木製プランターなどでは通気性がよく、横からも土が乾いてくるので水やりの頻度が増えますが、プラスチックなどの樹脂製や金属製コンテナでは素材自体に通気性がないので水保ちがよく、水やり頻度を減らします。また、これらの性質を利用して、乾燥しやすい場所には樹脂製ポットを用いるなどして、水やり作業を軽減すこともできます。
小さく葉の少ない植物では必要とする水分量は少ないので水やり頻度は少なく、大型や葉の総面積が広い植物では必要とする水分の量も大きくなるので、水やりの頻度や与える量も多くなりますが、植物は成長するので、変化していくことも頭に入れておきましょう。
また、同じ植物でも生育ステージで吸収する水分量も変化し、成長期や開花期には多くの水を必要とする場合も多く、果実をつける時期に水を与え過ぎると実が割れたり腐ったりする場合もあるので、植物の生育具合にあわせて水やりを調整します。
鉢の大きさに比べて植物の上部が大きい場合や、密に植えられた寄せ植えなどでは、鉢土が乾きやすいので頻繁に水やりを行うことになります。
植物は強い光を受けると活動が活発になって多くの水を必要とし、気温が高くなっても温度調節のために多量の水を消費します。
基本的には夏至前後の日差しが強く日長が長い時期や盛夏の高温になる時期は、植物が多くの水分を消費しますが、これらの時期は国内の大部分で梅雨に入っていたり、多湿の季節とも言えるので、一概に水やりの頻度が増えるとも限りません。
影響をさらに大きく与えるのは日々の天候で、天気のよい日は直射光もあり土が乾きやすいですが、一転して、雨の日はもちろん、曇りの日でも多湿の環境では、高温時でもまったく土が乾かない場合もあります。
冬季は日本海側を除いて乾燥した季節になりますが、日差しが弱く気温も低いため植物の活動が停滞して水分を必要としなくなり、土は乾きにくくなります。しかし、長期間忘れて水やりを怠ると、土が乾いてカラカラになることもあり、室内などの乾燥した暖かい条件でも土の乾燥が進みます。
このように季節や天候による影響が大きいのに、水やりの頻度を一概に決められないのが現実なので、常日頃から土の乾燥状態を把握して、水やりのタイミングや量を調節しなければなりません。
日当たりのよい場所、半日陰、日陰、コンクリートのベランダや玄関、反射光や輻射熱が入る場所など、植物を育てる環境には様々ありますが、日照と温度によって植物の必要とする水分量も変わり、応じて水やりの頻度や量も変わります。
日が当る時間が長いほど、温度が高いほど、植物が必要とする水分量が増えるので、それぞれの環境に応じて水やりを調節しますが、壁面や床面などからの反射光や輻射熱による影響は見落としがちなので注意します。
1日の中での水やりのタイミングは、植物の活動がピークを向かえる前の朝に与えるのがベストで、午前中には水やりを済ませますが、気温の低い冬季はある程度気温が上がった午前中に水を与えます。
また、日差しの強い時期の昼に水やりすると、植物についた水滴がレンズの効果をもたらし、スポット状に葉焼けを起こしたり、鉢植えでは鉢ごと強い日射や輻射に当り、内部の温度が上昇して、鉢の中が煮物状態になる場合もあるので注意します。
旅行などで留守にする場合などでは、水やりできないので心配ですが、数日程度なら、水切れだけは起こさない方法があります。
最も簡単なのは、鉢皿など浅い容器に水を入れ、その中に鉢などを入れておく方法ですが、大型のプランターなどでは利用できなかったり、日数が長かったり帰宅しても容器の水を捨てるのを忘れると、根腐れの危険がありますが、水ではなく、砂などの用土を水で湿らせてから利用すると少しリスクは減ります。
ペットボトルのキャップに穴を開けて、水を入れたペットボトルを逆さにして鉢に挿し給水する方法も簡便で、専用のキャップも市販されていて、1週間程度なら利用できます。また、似たような簡易に給水する市販品も数種類あります。
タイマーなどで自動で水やりをする自動潅水装置もあり、長期の旅行にも対応できますが、普段の水やりに使って大量の植物を枯らしてしまった話はよく聞かれるので、あくまでも水やりの補助として利用してください。
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